雑記帳のようなもの(院長)

ショートスリーパー

■ショートスリーパーな私
ショートスリーパーの定義は、「睡眠時間が6時間未満」だそうで、その割合は日本人では「5~10%」とか「5~8%」とか書かれているが、かなり違和感を感じる。
私の知人で4-5時間しか寝ていない人はたくさんいるし、医者で6時間以上寝ている人は、そう多くはないように思う。

それにしても私の睡眠時間は異様に短い。長年3時間くらいしか寝ていないし、ここ1年くらいは、ついに3時間を切っている。
そう言うと驚かれて「先生、お仕事のしすぎですよ!」と心配されたりするのだけれど、そういうことでもない。
子供の頃からひどい夜更かしで、その気になれば朝まで起きていられた。(学校で寝ていたけど)
受験の時なんかは得をしたかも。「10時間寝ないともたない」という友人が本当に悩んでいて、恨まれた。
大学に進学して一人暮らしを始め、本能の赴くままに暮らしてみたら、体内時計が24時間より相当長いらしく、1日のリズムが滅茶苦茶になった。
医師になって、出勤時間に合わせて強制的に起きる生活をしてみたら、規則正しく1日3‐4時間寝ればぜんぜん大丈夫だと判明した。
長時間ベッドでだらだら過ごすことはあるけれど、眠り続けることはない。一度睡眠状態に入っても、3時間くらいで自然に覚めてしまう。

訪問診療で24時間緊急対応するようになってからは、ショートスリーパーであることが大いに役立った。基本的に、寝ようと努力しなければいつまでも起きていられるので、深夜の緊急対応がそんなに苦にならない。
何年もひとりで24時間対応をしていて、爆睡して電話を取れなかったことは、数えるほどしかない。
近年は、土日は他の先生方がほぼ緊急電話を持ってくれるようになり、私はウィークディだけ対応、とずいぶん楽をさせてもらっている。そこで週末はのんびり寝て休息をとるかと言うと、まったく逆で、この貴重な機会を無駄にしてはもったいない、とこれまでできなかったことに次々に手を出したりして、楽しいは楽しいのだけれど、ますます寝なくなってしまった
睡眠時間が3時間を切るとさすがに起きるのが辛い。
経験上、私の必要十分な睡眠時間は3時間らしい。

■スタンフォード式 最高の睡眠
最近話題になっている「スタンフォード式 最高の睡眠」という本でも、このショートスリーパーのことが取り上げられているようだ。
「ようだ」、というのは、まだ購入していないから。本棚の断捨離をするまではKindle版しか買わないと誓いをたて、予約注文中。

 

 

 

 

これまでにも、ヒトの睡眠を制御する「時計遺伝子」はたくさん報告されていて、「 DEC2のP385R(385番目のプロリン→アルギニンの点突然変異=SNP)アリルを持つヒトが短時間睡眠になる」のだそうだ。これは2009年に報告されている。ちゃんと論文も出ている。読んでないけど。
「ショートスリーパー」でググると、「短時間で能率よく眠って、覚醒時間を増やして、仕事もプライベートも充実させよう」みたいなブログがたくさんあって、「睡眠時間が長いと損をする」かのような煽りを感じるのだけれど、いかがなものか? そんなに焦らなくても・・・
元々この遺伝子変異を持っていない人が睡眠時間を縮めようと無理しても、たぶん無理。なんて言うと、ひんしゅくか。
でも統計的には、睡眠時間が長すぎても短すぎても寿命は短くなることがわかっているので、「寿命×覚醒して活動できる時間」だと、そんなに損はしないはず。ロングスリーパー(9時間以上とされている)の方は、やや損かもしれない・・・。

■夢をみること
ショートスリーパーはREM睡眠が短く、nonREM睡眠の時間は平均的な睡眠時間の人と変わらない、と言われている。REM睡眠は「浅い眠り」で、閉じた瞼の下で眼球がグルグル動き(rapid eye movement)、夢を見ている。nonREM睡眠は「深い眠り」で、夢を見ない。だからショートスリーパーは「効率よく深い睡眠をとっている」ということになるんだそうだ。
1回の睡眠サイクルが90分だから、睡眠時間が3時間を切ると1回しか夢を見ないことになる。6時間寝る人の1/4だ。
ショートスリーパーの当事者として私が目下心配しているのは、寿命が縮むかもしれないことではなく、「夢を見る時間が短くなることが精神活動に与える影響」。
人がなぜ夢をみるのか?というと、膨大な情報を整理して、重要な情報のみ短期記憶から長期記憶へ移す、とか、学習したことを整理統合するとか、問題解決の舞台(一晩寝かせて考える)とか、重要な役割をしている、とされている。
その時間が少なくなることで、どういう変化が起こるんだろう?
というのは、最近めっきり記憶力が落ちたり、考えがまとまらず途中で放置することがとても多くなったりして、夢をみる時間が少ないことのツケが回ってきたのでは?と少し不安になってきたから。単なる老化の可能性もあるけれど・・・
記憶の低下については、新しいことを覚えにくいというより(それもあるけれど)、ワーキングメモリーが少なくなった感じ。例えると、物を考えるための参考資料を広げる机が、とても狭くなってしまった感じ。ふっといいことを思いついた、ような気がしても、すぐ忘れてしまうので、発展していかない。これが「考えがまとまらない」ことに直結しているような気がする。

ということで(?)、睡眠関係の本を探したりして、今日も夜更かししてしまった。
「スタンフォード式 最高の睡眠」の配信は3月8日。スタンフォード大学の日本人教授 西野精治さんという睡眠を専門とする方が書いたそうなので、楽しみにしています。

とかやっているうちに、5時近くなってしまうわけです。今日も睡眠時間が3時間を切ってしまうではないか。

もうお風呂入って寝ます!

 

 

 

 

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