「自力で歩く」が目標(パーキンソン病)
「自力で歩く」が目標(パーキンソン病)
2013年11月25日
真ん中で車椅子に座って微笑んでおられるのが、Kさん。後ろは同居しておられる娘さん。結構反抗的?なところもあるお母さんを、献身的に介護されています。
Kさんはパーキンソン病。
神経難病の中では唯一、治療薬で症状をコントロールできる病気です。
今年の夏に調子を崩してから、立ったり歩いたり、1人ではできなくなってしまいました。私が薬を調整し、リハビリの先生が週3回は行って機能訓練をしてくださっています。この病気では、薬に頼りきりにならず、根気よくリハビリを続けていくことがとても大事です。
往診は2週間に一度。この2週間どんな風だったか、お話を伺います。Kさんはどちらかというと悲観的で、「調子悪い」と連発するのですが、娘さんに伺うとそうでもなかったりします。
関節の固さを調べています。この病気の方は関節に独特の抵抗感(固縮)が出るのですが、今日は軽度です。
足もそんなに固くありません。
寝ている状態から、自力で起き上がっていただきます。病気の症状で動作がゆっくりですが、自力で起き上がれました。悪くありません。
次は立ち上がり。
姿勢が左後ろに傾く癖があり(病気の症状です)、ここは軽く背中を支えてあげないと、ひっくり返ってしまいます。
一度立ってしまえば、姿勢は安定しています。
歩く時は、足がすくんで前に出にくい(すくみ足)ので、娘さんが手引きしてあげます。
そばで誰かが見守りながら、自力で歩ける状態に戻すことが目下の目標。現在奮闘中です。
(10月13日現在、後ろから
軽く手を添えれば、自力で歩けるところまで回復しました!)
この病気の方は、「仮面様顔貌」といって、病気のため表情が乏しい方が多いとされていますが、実はみなさん、案外けっこう表情が豊かです。
Kさんも、とてもかわいい笑顔です。(それにしても、主治医は笑いすぎ)
かわいくて頑固で、心配性で、一生懸命リハビリに取り組まれているKさん。
そのお人柄ゆえか、リハビリの先生達もとても熱心に関わってくれています。この場を借りて感謝。
皆に支えられながら、これからもがんばりましょう。
中野区 Kさん 〜撮影:2013年9月4日