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家族と医療者がつながる場所——在宅療養を支える新たな一歩

家族と医療者がつながる場所——在宅療養を支える新たな一歩



 

2025530日、帝京平成大学 中野キャンパスにて、今年一回目の「さくらクリニック合同勉強会」として、「障害児・障害者の自宅療養〜家族と考える今とこれから」という勉強会を開催しました。

医療者と家族が一体となり、在宅療養の現状や課題、そして未来を考える貴重な機会となりました。
内容充実の2時間でしたが、かいつまんでご報告させていただきます🌸

 

在宅医療のリアル——支援の必要性

医療者からは、在宅医療の現状や課題についての共有がありました。

介護者の高齢化や障害児から成人への移行に伴う支援制度の変化、施設の不足、そして老障介護の厳しさなど、実際に直面している困難が明らかになりました。
特に、緊急時の受け入れ先を確保する難しさは、多くの家庭にとって切実な問題です。

家族の声——在宅療養の現実と希望

実際に医療的ケアを続ける家族からも、率直な意見が述べられました。
日々、てんかん発作や誤嚥、吸引、胃瘻と向き合いながら、それでも前を向く家族の姿勢には、参加者から深い共感が寄せられました。

「親としての存在意義」「将来への不安」「制度の壁」など、抱える課題は多いですが、それでも「在宅療養」をどうより良く継続するかを在宅ケアスタッフと一緒に考え、その過程と成果を共に喜び合うというアツい想いと日々の工夫が語られました。

支援の場づくり——グループホーム「うららか」の挑戦

障害児や障害者を受け入れる施設の不足は、在宅療養を続ける家庭にとって大きな壁です。
グループホーム「うららか」の施設長・河本様は、自身の経験をもとに、重症障害児の受け入れ施設を開設し、看取りまでを支援する活動をされています。

「今日と同じ明日が続く保証はない」という強い思いでつくられたこの施設の取り組みを、多くの人に知っていただきたいです。

未来へ向けて——支援の輪を広げるために

参加された他の重度障害者のお母さまから、「家族が抱え込まない工夫」をどう実現するか、支援のあり方についてのアプローチが寄せられ、熊谷晋一郎さんの言葉「自立は、依存先を増やすこと 希望は、絶望を分かち合うこと」が紹介されました。

制度の硬直性を打破し、家族の負担を軽減するためには、社会全体での理解と支援が欠かせません。そして、家族と医療者、行政が連携し、支援の仕組みを共に考えていくことこそが、在宅療養を持続可能なものにしていく鍵となります。

この勉強会をきっかけに、もっと多くの人が支援の輪に加わってくれることを願います。

当日ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました!

次回のさくらクリニック勉強会は、10月下旬頃に練馬での実施を予定しています。
次回、是非あなたも参加して、一緒に未来を考えましょう🌸



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