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在宅医を選んだ理由

在宅医を選んだ理由



こんにちは!

常勤医の小野寺ですv(^^)v

さくらクリニックの勤務は7年目になります。

今回は、私が訪問診療という仕事を選んだ理由をお話ししたいと思います。

 

みなさんは、『医師』というとどんな仕事を想像するでしょうか?

医師の仕事は、いろいろな形があります。

大学病院の勤務、自分での開業、クリニックでの外来診療、訪問診療、今テレビドラマでやっている『ドクターX』のようにどこにも所属しない医師もいます。

 

私は、医学部を卒業してから大学病院の血液内科に所属し、医師としての仕事をスタートしました。

血液内科とは、『血液のがん』を専門に診る科です。

病名でいうと『白血病』『再生不良性貧血』『悪性リンパ腫』などです。

抗癌剤治療、放射線治療、骨髄移植などをおこなっています。

 

病院とは、それぞれ役割分担があります。

全員が大学病院に行く必要はありません。

ちょっとした風邪であれば町医者。

精密検査が必要であれば検査の器械が多くそろう総合病院。

専門的に特別な治療が必要な病気になれば大学病院。

末期癌で苦痛を積極的に除く治療が必要になればホスピス(緩和ケア科)。

そして、通院が難しくなった方をご自宅で診療する訪問診療。

 

私は医師になってから7年間、最先端の治療を行う大学病院という場所で、老若男女たくさんの入院患者さんを診ていました。

入院中の患者さんたちは、スキあらば外出届、外泊届を出して自宅に帰ろうとします。

やっぱり皆自分の家がいいのだなとそう思っていたとき、訪問診療という仕事を知りました。

大学病院に所属していましたが、さくらクリニックのように在宅で診療するクリニックに少しお世話になる機会があり、それが私の医師としての分岐点となりました。

 

患者さんたちは、自宅に帰るとお顔が変わります。

病院では医療者が主役(本当はそういうわけではないのですが)。

自宅では患者さんが主役。我々医療者を向かい入れる側なのです。

本当の意味でのホームです。

 

訪問診療では、患者さんだけでなくご家族にもたくさんお世話になります。

いろいろなご家庭があります。

おひとりの患者さんもいらっしゃいます。

それぞれの生活の場で、我々医療者が自宅でできる医療を提供する。

それが訪問診療です。

 

私は、病気を抱えながらもご自宅で生活をしていきたいと望まれる患者さんに、医師として関わっていきたいと思うようになり、訪問診療の道を選びました。

 

医療機関には役割分担がありますので、病院にしかできないこともあります。

病院での治療が必要な場合には病院におまかせします。そのあと退院してご自宅に戻られたら、我々がおうかがいします。

病気があっても、ご自分の家で、ご自分のペースで過ごしていきたいと希望される患者さんには、訪問診療があります。

 

みなさんのQOL(quality of life:生活の質=生きがい)を少しでもより良いものにできるように、訪問診療で医師として努めていきたい・・・それが、私が訪問診療を選んだ理由です。



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